イメージ・コンサルタントの荒木裕子です。
「あなたは誰のために装いますか?」
これは私がセミナーを行う時に、
受講者の方々に最初にする質問です。
どういう思いで服を選ぶか
ということなのですが、
ほとんどの方が、キョトンとされるので、
そんなこと考えたこともない方が
とても多いということですよね。
最近でこそあまり使われなくなってしまいましたが、
TPOという言葉がありますね。
時(Time)と場所(Place)、そしてその場面/機会(Occasion)に応じた
装い、振る舞いをするということを意味しますが、
これは、あの伝説のブランドVANの創業者
石津謙介さんが発案された和製英語だということです。
この数年で服装のカジュアル化が急速に進み、
ネクタイをしなくても構わない時代。
でも、そんな時代だからこそ、
きちっとした装いは相手の心を動かしますよ。
先日、ある体験をして、そう確信しました。
それは79歳のお誕生日迎える
素敵なオジサマをお祝いするランチの席に
ご招待を受けた時のことです。
主役の方は、
趣味の良いジャケットにボタンダウンのシャツ、
ネクタイという装いで
颯爽と現れました。
ボタンダウンのシャツをお選びになったのは、
少しカジュアル感のあるレストランなので、
堅苦し過ぎない装いを意識なさったのでしょう。
流石ですね。
ランチが終わった後に、
主催者の女性がしみじみと語っていたのが印象的でした。
「○○さんは、とても良い趣味のお召し物でおいででしたね。
昼間ですから、カジュアルな恰好で来ていただいて構いませんけど、
ああしてきちっとした装いをして下さると、
『ああ、この場を大事に思って来て下さったのだな。』
と本当に嬉しく思いますね。」
他の招待客の方たちも、
その場に相応しい装いをしていて、
その日の主役にも
主催者の方にも敬意を払い、
皆がHappyになる素敵な時間を
作り上げていたことも
とても心に残りました。
少し前までは、
人はごく自然にTPOを考えて
服を選んでいたのです。
しかしいつからか、自宅で寛いでいる格好で
どこにでも出かけて行くことを
多くの人達が普通にするような時代になってしまいました。
もし、今日のこのブログが
装うことのヒントになったなら、
1日の始まりに、
TPOを心がけて着るものを選んでみて下さい。
思わぬ効果が現れますよ。